10.4.3. BlackPoker 対戦進行上のショートカット指針¶
10.4.3.1. 目的¶
BlackPokerは、相手の行動に対して割り込めるターン制ゲームです。 ルール上、あらゆるアクションの前後で「チャンス」が発生し、 プレイヤーには割り込みの機会が与えられます。
しかし、実際の対戦で毎回「何かありますか?」「パスします」とやり取りしていては、 ゲームのテンポが損なわれます。 そこで、多くの対戦では 暗黙の了解 によって一部のチャンスが自然に省略され、 スムーズに進行しています。
本指針は、こうしたプレイヤー間で自然に育まれてきたプレイ文化を 「ショートカット」として言語化し、テンポよく、かつ公平に対戦を進めるための 共通認識を示すものです。
10.4.3.2. 本文ルールとの関係¶
本指針は、BlackPokerを円滑に進行するための推奨運用を示すものです。 本指針の記述が、総合ルール(コアフロー等)の記述と矛盾する場合は、総合ルールの記述を優先して適用します。
10.4.3.3. 用語の定義¶
本指針では、解説を明確にするため、以下の呼称を使用します。
ターンプレイヤー(TP): 現在自身のターンを進行しているプレイヤー。
非ターンプレイヤー(NTP): 現在ターンを行っていない側の(相手のターン中の)プレイヤー。
10.4.3.4. ショートカットの原則¶
ショートカットは、以下の原則に基づいて成立します。 個別に列挙されていない場面であっても、この原則に従って省略が行われます。
10.4.3.4.1. 原則1:反応がなければパスとみなす¶
プレイヤーがアクションを宣言した後、相手が特に反応を示さなければ、 相手はその時点のチャンスを パスした ものとみなします。
これはコアフローにおける「チャンス」と「パス」の仕組みに基づいています。 コアフローでは、全員がパスするとステージ上のリクエストが解決されます。 実際の対戦では、この「全員のパス」が暗黙に行われることで、 宣言されたアクションが自然に解決へと進みます。
10.4.3.4.2. 原則2:連続する手順をまとめて進行できる¶
プレイヤーは、互いに関連する一連の手順を まとめて進行することを暗黙に提案 できます。 相手がその進行を止めなければ、提案された手順がすべて完了したものとして扱います。
たとえば、あるアクションの解決後に誘発するアクションが明らかな場合、 いちいち確認せずにまとめて処理を進めることができます。
10.4.3.4.3. 原則3:割り込みの権利は常に保障される¶
ショートカットによって省略されるのは 「特に何もしない」という確認のやり取り であり、 割り込みの権利そのものが失われるわけではありません。
相手がショートカットで先に進もうとしたとしても、 プレイヤーはいつでも「対応して」「待ってください」などと宣言して 進行を止めることができます。
注釈
割り込みの宣言に特別なコール(掛け声)は強要しませんが、 相手に 「進行を止めたい」 という意思が明確に伝わる言葉を用いることを推奨します。
10.4.3.4.4. 原則4:認識のずれは巻き戻す¶
ショートカットによる省略が原因で、 両者の認識にずれが生じた場合は、 直前の明確な地点まで巻き戻して 確認・処理を行ってください。
10.4.3.5. 運用上の注意¶
ショートカットは、 両者の認識が一致している範囲でのみ有効 です。不明な点があれば、遠慮なく確認してください。
リクエストの宣言と同時にいきなりカードを出す・ドライブするなど、 相手の応答機会を奪う進行は避けてください。
割り込みたいプレイヤーも、相手が次の処理に進む前に明確な宣言を行うよう心がけてください。
本指針は全てのショートカットを網羅するものではありません。ここに記載されていない場面でも、原則に基づきプレイヤー間の合意で省略は成立します。
10.4.3.6. 標準ショートカット¶
原則に基づいて自然に成立するショートカットのうち、 特に頻出するものを以下に示します。
これらはあくまで 代表的な例 です。 原則に基づけば、ここに記載されていない場面でも省略は成立します。
10.4.3.6.1. メインアクションの実行¶
多くのメインアクション(兵士召喚、装備など)は、 TPが宣言し、NTPが黙認することで解決に進みます。
TP: 「兵士召喚します」
NTP: (特に反応なし)
→ リクエストが解決される
NTPが割り込みたい場合は、解決前に宣言します。
TP: 「兵士召喚します」
NTP: 「対応して、ダウンを使います」
ルール上の効果: TPの宣言に対してNTPが反応しない場合、NTPはチャンスをパスしたものとみなされ、リクエストが解決されます(原則1)。
10.4.3.6.2. アタックの進行¶
アタックからダメージ判定までは、誘発によって「アタック → ブロック → ダメージ判定」と連続して進行します。 この区間にはチャンスが複数回発生しますが、実際の対戦では多くが暗黙にパスされます。
以下に、段階ごとの流れと省略のされ方を示します。
1. アタックの宣言
TP: 「アタックします」
NTP: 「どうぞ」
ルール上の効果: NTPの「どうぞ」は、アタック リクエスト に対してチャンスをパスする意思表示です(原則1)。NTPにはこの時点でクイックアクション(ツイストやダウンなど)で割り込む権利がありますが、それを行わないことを示しています。両者がパスするとアタックが解決され、TPがアタッカーを指定します。
NTPがアタック解決前に割り込みたい場合:
TP: 「アタックします」
NTP: 「対応して、〇〇を使います」
2. ブロッカーの指定
アタックが解決されアタッカーが指定されると、ブロックアクションが誘発します。
NTP: 「♠10を♦2でブロック」
ルール上の効果: NTPはブロックアクションの効果として、アタッカーに対するブロッカーを指定しています。ブロッカー指定の前にTPにチャンスがありますが、TPが動きたい場合はすかさず「対応して」と宣言するのが通例で、何も言わなければパスとみなされます(原則1)。同様に、NTPがブロッカーを指定する前に自ら割り込みたい場合は、先にその旨を宣言します。
3. ダメージ判定
ブロックが解決されると、ダメージ判定アクションが誘発します。
TP: 「ダメージ判定に入ります」
NTP: (特に反応なし)
→ ダメージ判定が解決される
ルール上の効果: ダメージ判定が解決される前に、TP・NTPの双方にチャンスがあります。TPが「何もありません」「パス」と言ったり、あるいは暗黙にパスした後、NTPにもチャンスが移ります。NTPも何もなければ、ダメージ判定が解決されます。どちらかが割り込みたい場合は「対応して」と宣言します(原則3)。
ブロックしない場合の省略
NTPがブロッカーを指定せず、ダメージ判定まで一括して進行を認める場合もあります。
TP: 「アタックします」
NTP: 「受けます」
TP: 「では、✕ダメージで」
ルール上の効果: NTPの「受けます」は、アタック解決の了承に加えて、 ブロッカーを指定せず、ダメージ判定まで進行を認める という意思表示として扱います。アタック解決後のチャンス、ブロッカー指定、ダメージ判定前のチャンスを一括でパスしたものとみなされます(原則2)。
10.4.3.6.3. ターンの受け渡し(エンド→チャージ→ドロー)¶
ターンの受け渡しでは、エンド・チャージ・ドローの一連のアクションが 誘発チェーンで連続します。
何もない場合
TP: 「エンド」
→ チャージ(即時解決) → ドロー へ自動進行
NTP(=新TP): 「ドロー」
ルール上の効果: TPの「エンド」宣言に対してNTPが反応しなければ、エンドが解決されます。エンドの効果でターンが切り替わり、旧NTPが新TPとなります。チャージはスピード「即時」のため割り込みの余地なく自動的に解決されます。その後、ドロー(スピード「通常」)がステージに積まれます。ドローがステージに積まれた時点で新NTP(旧TP)にチャンスがありますが、ここで割り込むケースは稀で、何もなければそのままドローが解決されます。新TPが「ドロー」と発声することは、ターンの受け渡しからドローまでの進行を了承したことを示すショートカットです(原則2)。
エンドに対応する場合
NTPがエンドに対してアクションを行いたい場合は、エンド解決前に宣言します。
TP: 「エンド」
NTP: 「エンドの前に(または、エンドに対応して)、〇〇します」
ルール上の効果: NTPはエンド解決前のチャンスで割り込みを宣言しています(原則3)。エンドはステージに積まれた状態で一時停止し、NTPのアクションから先に処理します。
ドローに対応する場合
ドローがステージに積まれた時点で割り込みたい場合は、新NTP(旧TP)側から声掛けします。
TP: 「エンド」
→ エンド解決(ターン切り替わり) → チャージ(即時解決)
新NTP(旧TP): 「ドローに対応して、〇〇します」
ルール上の効果: チャージまでは自動進行しますが、ドローはスピード「通常」のためステージに積まれます。新NTP(旧TP)はこの時点のチャンスで割り込みを宣言しています(原則3)。