4. 共通ルール: コンポーネント¶
この章では、各コンポーネントの詳細な構造や振る舞いについて説明します。
各コンポーネントは、配置先の「領域(ゾーン)」に置かれて使用されます。 詳細は共通ルール 3.5 領域(ゾーン) を参照してください。
4.1. コンポーネントの概要¶
コンポーネント は、各 領域(ゾーン) に「何が置かれ、どう扱うか」を決める 対象の種類 の総称です。 将棋の比喩で言えば、盤上に歩が何枚あっても“歩という定義は 1 つ”であるのと同じで、BlackPoker でも 定義(= コンポーネントスクリプト) があり、その定義に合致する ユニット(盤面の実体) が複数存在し得ます。
4.1.1. 用語の要点¶
- コンポーネント種別
各 ゾーン に置かれる要素の “種類” を表す分類です。 ゾーンと 1 対 1 で対応し(対応表は 3.5 領域(ゾーン) の Table 3.2 )、 その種別の中に個々の コンポーネントスクリプト (定義)が並びます。
例:場 - キャラクター 、フォグ領域 - フォグ 、切札領域 - 切札 、ライフ領域 - ライフ など。
- コンポーネントスクリプト(= 定義)
種別の中にある個別の定義です。
例:キャラクター種別の中の《一般兵》《防壁》など
- ユニット
盤面に存在する 実体 ( 1 体 = 1 枚以上のカードのまとまり)。 ユニットがスクリプトの ユニット条件 に合致すると、そのユニットは当該 コンポーネント として扱われます。
要するに、 ゾーン が置き場を決め、そこで扱う要素の種類が コンポーネント種別 、その中の個別の定義が コンポーネントスクリプト 、盤面に現れる実体が ユニット です。
4.1.2. コンポーネントスクリプトの共通・必須項目¶
すべてのコンポーネントスクリプトは、次の 2 項目を 必ず 持ちます。
領域(ゾーン) このスクリプトが属する置き場(例:場/フォグ領域/切札領域)。ゾーンの一覧は 3.5 領域(ゾーン) を参照。
ユニット条件 盤面上のどのユニットをこのスクリプトの コンポーネントとして扱うか を定める条件。 例:キャラクター《一般兵》なら「数字 2〜10」。
4.1.3. ユニットとコンポーネントスクリプトの対応(共通原則)¶
ユニットとスクリプトの 対応が決まる仕組み を説明します。
- 対応の判定(常時・自動)
ルールは盤面上の全 ユニット について、各スクリプトの ゾーン と ユニット条件 を常時評価します。 ゾーン が一致し、かつ ユニット条件 を満たしたユニットは、そのスクリプトの コンポーネントとして扱います 。 どちらかを満たさないユニットは、そのスクリプトとしては扱いません。
- 再評価のタイミング
アクションの 解決 によりユニットの 生成/移動/分割・合体/数値や状態の変更 が起こるたび、対応は自動で再評価されます。 条件を満たせば「なる」、満たさなくなれば「外れる」――手動の付け替えは不要です。
4.1.3.1. 例:一般兵(キャラクター)¶
ゾーン :場
コンポーネントスクリプト名 :一般兵
ユニット条件 :数字 2〜10
解釈 :盤面のユニットが数字 2〜10 のとき、そのユニットは「一般兵(種別:キャラクター)」として扱われ、アクションや能力で「一般兵」を参照する際の対象になります。
4.1.4. この先の読み方¶
この先は、 スクリプト一覧 を持つ コンポーネント種別 のみを個別節で詳しく説明します。 一方、 スクリプト一覧 を持たない種別は、本節末の 補足:スクリプト一覧のない種別 にて、公開レベルや移動規則などの要点のみをまとめ、そこで説明を完結させます。
ゾーン - コンポーネント種別 は 1 対 1 で対応します(対応表は 3.5 領域(ゾーン) の Table 3.2 を参照)。
スクリプト一覧:あり の種別(例:キャラクター/フォグ/切札)は、共通項目( ゾーン / ユニット条件 )に加えて、種別の 固有項目 と スクリプト一覧 を示します。
スクリプト一覧:なし の種別(例:ライフ/墓地/手札/パック/レアカード)は、 公開レベルや移動規則などの枠組み のみをルール化し、スクリプト一覧は持ちません。
それでは、各 スクリプト一覧:あり の コンポーネント種別 を順に見ていきます。
4.1.4.1. 補足:スクリプト一覧のない種別¶
次の種別には、スクリプト定義がありません。
ライフ
墓地
手札
パック
レアカード
ここでは、 スクリプト一覧 を持たないコンポーネント種別の運用だけを簡潔にまとめます。 各ゾーンの役割は共通ルールの 領域(ゾーン) (3.5 領域(ゾーン)) を、公開/非公開の扱いは (6.1 公開レベル) を参照してください。
4.1.4.1.1. 共通原則¶
これらの種別には 個別のコンポーネントスクリプト(定義) は存在しません。 したがって ユニット条件 による一致・不一致の概念は適用されません。
4.2. キャラクター¶
キャラクターとは、場に存在する兵士や防壁のことを指し、TCGでいう「クリーチャー」や「モンスター」に相当します。
キャラクターは1枚のカードで1体を表すこともあれば、 複数枚で1体を表すこともあります。(Fig. 4.1)

Fig. 4.1 キャラクターの例¶
4.2.1. チャージとドライブ¶
キャラクターには、チャージ状態とドライブ状態が存在します。 チャージ状態は未使用状態を示し、ドライブ状態は使用済み状態を示しています。 また、キャラクターを横向きにすることを「ドライブ」、縦向きにすることを「チャージ」と言います。(Fig. 4.2)

Fig. 4.2 チャージとドライブ¶
「場」領域に置かれるコンポーネントです。兵士や防壁を表します。
4.2.2. スクリプト一覧¶
次のリストで定義されています。
4.2.3. キャラクターの持つ項目¶
キャラクターの持つ項目について説明します。
- キャラクター名
キャラクターの名称を示します。
- タイプ
キャラクターのタイプを示します。タイプは兵士と防壁の2種類が存在します。
- ラベル
キャラクターに付与された属性を示します。<速攻> や <アタッカー> など様々なラベルがあります。 ラベルは<>で括り記載されます。
- サイズ
兵士の持つ大きさを示します。
- 能力
キャラクターが持っている能力を記載しています。
4.2.3.1. キャラクターのサイズ¶
トランプの数字は、キャラクターの強さを示します。 基本はカードに記載された数字に準じますが、魔法などのアクションを使うことで 加算や減算されることがあります。
4.2.4. キャラクターの注意点¶
4.2.4.1. 複数枚で1体となるキャラクターが防壁になったら?¶
アクションの効果で兵士を防壁にすることがあります。 防壁は1枚で1体のキャラクターであるため、 複数枚からなるキャラクターが防壁となった場合、 複数体の防壁となります。
なお、複数枚からなるキャラクターが 墓地や手札に移った場合、 1体のキャラクターとして 扱うため複数枚合わせて移します。 チャージ状態、ドライブ状態となった場合も同様に1体のキャラクター として扱います。
4.3. フォグ¶
フォグは、フォグ領域に一時的に置かれるコンポーネントです。 ターン中のみ効果を発揮する一時的な魔法のような存在です。
置かれるカードとタイミングは、アクションによって定義されます。
効果はターン終了時に自然に失われます。
4.3.1. スクリプト一覧¶
次のリストで定義されています。
4.3.2. フォグの持つ項目¶
フォグの持つ項目について説明します。
- 能力
フォグが持っている能力を記載しています。
4.4. 切札¶
切札は、切札領域に置かれたカードを示します。 各切札には固有の能力が割り当てられており、表にするとその能力が発動します。 一度表になった切札は、裏返すか破壊されるまで能力が持続します。
4.4.1. スクリプト一覧¶
次のリストで定義されています。
4.4.2. 切札の持つ項目¶
切札の持つ項目について説明します。
- ラベル
切札に付与された属性を示します。
- 能力
切札が表になった際に発揮する特殊効果を記載します。 能力の内容や発動条件は、エクストラリスト(切札リスト)に定義されています。